一年草

 

想いおぼろげど 確かに根付く生命よ・・・

ゆっくりとゆっくりと この身暖めた

あれはいつのこと 泣きやまぬ僕を背負い

一歩ずつ 一歩ずつ 坂をくだってた

 

失くすものだとは気付かないまま あなたは去ってしまって ねぇ…

 

春遠し あなたへ届けと贈るこの気持ちだけ

咲かなくば 色づかないの どんなにユメミテモ

夢花火 打ち上げつくし 僕にもうナニモナイ

せめて藍色に染まる たむけに一年草…

 

またたいた星に あなたの来世(いま)映し

声殺し ひっそりと 投げかけてみるの

あの背のぬくもり 同じ体温(おんど)もつなら

もう一度 またたいて 冷たい夜空よ…

 

流れたものはあの星? それとも 頬つたうナミダか…?

 

明日の夜はあなたに近づくはずなの 今日よりも

咲けたとて 結実終え 枯れゆく 我が身かな

骸(たね)となり あなたへと舞い 逝く日は いつや来る

想い藍色に染めた 僕なの 一念想…

 

まだ遠くめざす 命の光は何処に

あの日から 大きくなった そこから見えますか?

もう歳を重ねることできない あなたでも

 

ただ元気 元気ですか? それが気掛かりです

写真には いつもとかわらぬ 笑顔みつめます

その傍そっと 寄り添うように 咲くのは一年草・・・

 

ユメ カナシ… アナタに カナシ… ツヅル この シラベに…


 


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